靴磨き☆
2012年 10月 18日
昨夜も今朝も靴磨き☆
夕食後の一服。仕事前の気持ちの入れ替え。
靴を磨くという作業は、心を洗われる。
今日も研究室で朝から少し靴磨きで一日が始まる!
どちらも、ゼミOGの靴職人イマタさんの手によるものだ。
イタリアで活躍するsu misura:K.IMATA☆
彼女が働いている工房の師匠が先々月急逝してしまった。
私も何度かお会いして、インタビューをしたこともあった。
数年前にこの師匠(Stefano Bemer)のことを取り上げたメルマガがあった。
イタリア在住の作家:雨宮紀子氏によるものだ。
ダニエル・デイ=ルイスが2度目のアカデミー主演男優賞を受賞した時のものだ。
その時、記念に彼の靴をStefano Bemerは製作したそうだ。
それを担当したのはK.IMATA。彼女だった。
そんなことに思いを馳せながら、
ダニエルになった気分で今日は靴に翻弄されよう!
以下、その時の記事です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『ダニエル・デイ=ルイス、夢の靴職人』 今年のアカデミー賞主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイスが、 フィレンツェの靴職人の元でハンドメイドの靴作りを学んだことがある という記事を読んだ。 フィレンツェのsu misura(ハンドメイド)の靴職人、ステファノ・ベー メルStefano Bemerさんは名も知れた人気のある職人で、サン・フレデ ィアーノ(左岸)の工房には日本からも男女の靴職人候補生がかなり前 から修行に来ている。 その工房に初めてダニエル・デイ=ルイスがアイルランドから来たのは、 1998年だった。すでに『マイ・レフトフット』でアカデミー賞主演男優 賞を受賞していた俳優は、興味深い感じで皮を選んだりサイズをとって 注文が終わると、フィレンツェの街へ出て行った。ベーメルさんが驚い たことに、数時間後に俳優は工房に戻ってきた。なんと、「靴作りを見て いたい」といい、夕方には翌日も来ていいかと聞いたとのこと。 こうして俳優は、靴職人の修行を極秘に始めることになる。豪華なヴィ ッラに住むわけではなく、ローマ門のあたりで工房に近いマンションに 妻のレベッカ・ミラー(劇作家アーサー・ミラーの娘)さんと1歳の息 子と住んだ。ベーメルさんのかたわらでただ見て、何も聞かずに学び、 やがて道具を手にし始める。「こんなに忠実な見習いはいなかったし、正 確さということでもこれほどマニアックな人は知らない」といわれるほ ど熱心で、10ヶ月間、朝は工房の扉が開くのを外で待ち、夕べには床 を掃く仕事をしたがったという。息子の誕生日のために、4日かかって 小さな靴も作った。 ついに、マルティン・スコセッシ監督がフィレンツェまで来て、ダニエ ル・デイ=ルイスに「ギャング・オブ・ニューヨーク」の出演依頼をす る。映画に出演するか、靴作りでフィレンツェに残るかを選択する2週 間。 映画に戻ることを決定した俳優にベーメルさんが贈ったもので、いちば ん俳優を感動させたのは、靴作りの道具一式の入った箱はさることなが ら、工房の合鍵だったそうだ。俳優は何もいえず、涙の溜まったその目 を見てわかったとベーメルさんはいっている。 私は『マイ・レフトフット』を観ていないし、『ギャング・オブ・ニュー ヨーク』のダニエル・デイ=ルイスはあまりよく覚えていない。 しかし、石油王を演じたアカデミー賞受賞作の『ゼア・ウィル・ビー・ ブラッド』を観て驚嘆した。 もちろん、この映画を観ていて、夢の靴職人だったかれの姿は一瞬たり とも髣髴しない。石油が夢だったアメリカのコミュニティやその信仰、 危うさと欺瞞。そして主人公の人格。最初から最後までダニエル・デイ= ルイスから目が離せずに観たのだ。
◎
夕食後の一服。仕事前の気持ちの入れ替え。
靴を磨くという作業は、心を洗われる。
今日も研究室で朝から少し靴磨きで一日が始まる!
どちらも、ゼミOGの靴職人イマタさんの手によるものだ。
イタリアで活躍するsu misura:K.IMATA☆
彼女が働いている工房の師匠が先々月急逝してしまった。
私も何度かお会いして、インタビューをしたこともあった。
数年前にこの師匠(Stefano Bemer)のことを取り上げたメルマガがあった。
イタリア在住の作家:雨宮紀子氏によるものだ。
ダニエル・デイ=ルイスが2度目のアカデミー主演男優賞を受賞した時のものだ。
その時、記念に彼の靴をStefano Bemerは製作したそうだ。
それを担当したのはK.IMATA。彼女だった。
そんなことに思いを馳せながら、
ダニエルになった気分で今日は靴に翻弄されよう!
以下、その時の記事です。
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『ダニエル・デイ=ルイス、夢の靴職人』 今年のアカデミー賞主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイスが、 フィレンツェの靴職人の元でハンドメイドの靴作りを学んだことがある という記事を読んだ。 フィレンツェのsu misura(ハンドメイド)の靴職人、ステファノ・ベー メルStefano Bemerさんは名も知れた人気のある職人で、サン・フレデ ィアーノ(左岸)の工房には日本からも男女の靴職人候補生がかなり前 から修行に来ている。 その工房に初めてダニエル・デイ=ルイスがアイルランドから来たのは、 1998年だった。すでに『マイ・レフトフット』でアカデミー賞主演男優 賞を受賞していた俳優は、興味深い感じで皮を選んだりサイズをとって 注文が終わると、フィレンツェの街へ出て行った。ベーメルさんが驚い たことに、数時間後に俳優は工房に戻ってきた。なんと、「靴作りを見て いたい」といい、夕方には翌日も来ていいかと聞いたとのこと。 こうして俳優は、靴職人の修行を極秘に始めることになる。豪華なヴィ ッラに住むわけではなく、ローマ門のあたりで工房に近いマンションに 妻のレベッカ・ミラー(劇作家アーサー・ミラーの娘)さんと1歳の息 子と住んだ。ベーメルさんのかたわらでただ見て、何も聞かずに学び、 やがて道具を手にし始める。「こんなに忠実な見習いはいなかったし、正 確さということでもこれほどマニアックな人は知らない」といわれるほ ど熱心で、10ヶ月間、朝は工房の扉が開くのを外で待ち、夕べには床 を掃く仕事をしたがったという。息子の誕生日のために、4日かかって 小さな靴も作った。 ついに、マルティン・スコセッシ監督がフィレンツェまで来て、ダニエ ル・デイ=ルイスに「ギャング・オブ・ニューヨーク」の出演依頼をす る。映画に出演するか、靴作りでフィレンツェに残るかを選択する2週 間。 映画に戻ることを決定した俳優にベーメルさんが贈ったもので、いちば ん俳優を感動させたのは、靴作りの道具一式の入った箱はさることなが ら、工房の合鍵だったそうだ。俳優は何もいえず、涙の溜まったその目 を見てわかったとベーメルさんはいっている。 私は『マイ・レフトフット』を観ていないし、『ギャング・オブ・ニュー ヨーク』のダニエル・デイ=ルイスはあまりよく覚えていない。 しかし、石油王を演じたアカデミー賞受賞作の『ゼア・ウィル・ビー・ ブラッド』を観て驚嘆した。 もちろん、この映画を観ていて、夢の靴職人だったかれの姿は一瞬たり とも髣髴しない。石油が夢だったアメリカのコミュニティやその信仰、 危うさと欺瞞。そして主人公の人格。最初から最後までダニエル・デイ= ルイスから目が離せずに観たのだ。
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by riki_seri | 2012-10-18 16:08 | 日常